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2021東京六大学卒業生

社会人野球、独立リーグで夢見る東大出身3選手の抱負

 

不動の四番だった井上[左]は三菱自動車岡崎、4年春に初勝利を挙げた奥野[中央]は三菱自動車倉敷オーシャンズ、代打で活躍した高橋[右]は四国IL/高知でプレーする[写真提供=東京大学運動会硬式野球部]


大学卒業後も野球継続 新天地でチャレンジ


 2017年秋。東大はエース左腕・宮台康平(現ヤクルト)などの活躍で、法大戦で02年秋の立大戦以来、30季ぶりの勝ち点を挙げた。89年ぶりに連勝したこの法大2回戦を最後に、長いトンネルに入っていた。

 21年春の法大2回戦で、連敗を64で止めると(3引き分けを挟む)、同秋の立大2回戦でも勝利。21年の最上級生は18年入学で、白星を知らない学年だった。なぜ、神宮球場で勝利の応援歌『ただ一つ』を口ずさむ(コロナ禍で応援部の応援は外野席で実施)ことができたのか。春の法大2回戦でリーグ戦初勝利を挙げた右腕・奥野雄介(開成高)は、理由を語る。

「僕らの代は突出した能力のある選手はいません。でも、純粋に野球が好きなメンバーが多かったんです。一誠寮のロビーでも(感染予防対策を徹底しながら)野球の話をする時間が多かった。相手校の分析を含めて、研究熱心でもあったと思います」

 こうしたムードは卒業後の就職先にも表れた。奥野、井上慶秀(県長野高)は社会人野球、高橋佑太郎(私立武蔵高)は独立リーグ、学生コーチの齋藤周(桜修館高)はソフトバンクのGM付データ分析担当として入団する。

 毎年、東大野球部は一般就職、大学院へ進学する部員が多い傾向があり、4人が野球関連の道へと進むのは珍しい。ここでは、大学卒業後にプレーを続行する3選手を掲載する。

4年春の挙げた1勝の意味


 奥野は小学校時代、横浜F・マリノスのサッカー教室に通っており、野球を本格的に取り組んだのは開成中入学後。2年から投手を始めるものの・・・

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