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新コーチ就任

1997年夏の準V左腕・川口知哉 龍谷大平安高のコーチ就任

 

龍谷大平安高・原田英彦監督[左]の尽力により今春、母校コーチ就任が決まった。勝負の土俵へ上がれる選手を育成していきたいという[写真=宮原和也]


甲子園伝説のサウスポーが25年ぶりに母校復帰


「ヤツが帰って来る場所は、ここしかないですから」

 原田英彦監督の言葉に、エースへの深い思いが伝わって来た。低迷が続いていた平安高を1997年、春夏の甲子園連続出場で戦いの主役へ戻し、夏は準優勝。伝説の左腕エースがコーチとして母校へ戻ってきた。

「4月半ばに智弁和歌山と練習試合をしたんです。25年前の甲子園決勝の再戦、それも原田監督がヒザの手術をしたあとだったので、僕がベンチに入って監督代行。1試合目、3対6で負けたんですけど、あのときと同じスコアで思わず試合後、中谷(中谷仁、監督)に『トラウマになるわ』って言ったんですけど、いろいろ思い出すこともあって懐かしかったです」

 97年夏は、川口知哉の夏だった。甲子園6試合、4連投を含め球数は実に820球。「今なら、大騒ぎですね」とあのころと変わらぬ涼し気な目元を緩ませたが、25年の時を思わせる数字だ。秋のドラフトでは4球団が1位指名で競合し、意中のオリックスへ。しかし、プロ生活は・・・

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