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森繁和の投手考察

今週の考察対象/藤岡貴裕[ロッテ]

 

今週の考察対象
藤岡貴裕ロッテ]

 週日曜日に登板するロッテの「サンデー藤岡」こと藤岡貴裕が、前評判どおりの投球を続けている。プロ入り以前から、私も東都大学リーグの試合などは映像で見ていた。東洋大の大先輩に当たる昨季の中日落合博満監督も「(ドラフト)1位で」と高く評価していたほどの素材だ。当時から魅力の詰まったボールを投げていた。

 下半身がしっかりした力投派タイプの左腕で、先発完投型だろう。フォームも理にかなった点が多いが、見ていて特に「いいな」と思うのは左腕の使い方。右足を踏み込んでステップしてから、左腕がワンテンポ遅れて出てくる。この「タメ」によって、打者はタイミングが遅れ、そのボールに食い込まれてしまう。もっと粘り強く、さらに腕が遅れて出てくるようになればなおいい。クイックモーションやフィールディングなど、投球以外の基本動作もそつなくこなせる。このあたりはアマ時代に多くの場数を踏んできているからだろう。

 4月8日の日本ハム戦(QVCマリン)では、2本のホームランを打たれて敗戦投手になった。甘く入ったら打たれる、というプロの怖さをあらためて味わったのではないか。特に7回に先頭打者のスレッジに食らった一発。カウント2ボール2ストライクから、捕手が外角低

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