週刊ベースボールONLINE

堀内恒夫の多事正論

堀内恒夫コラム「レベルの高い現代野球では難しい二塁手。頭も足も使う重労働のポジション」

 

現役時代、筆者のバックを守った二塁手、土井正三は堅実な守備だった/写真=BBM


 表現は良くないが、巨人中井大介が「思いのほか」頑張っている。オープン戦の終盤に一軍へ昇格すると、打棒爆発して開幕一軍入り。「一番・二塁」のポジションまで手にした。「若手」と呼びたいが、もう10年目。中堅どころである。足もそこそこ速く、長打力もある。ケガさえなかったら、もっと早く一軍に定着していたかもしれない。

 しかし、二塁手で起用されていることを考えると、バッティングはほめられても守りはまだまだだ。私は現役時代、二塁手に求めるモノは多くなかった。普通のゴロを、普通にさばいてくれればそれで良かった。派手なプレーはいらないし、ファインプレーも要求していなかった。V9時代、私のバックを守ってくれた土井正三さんも派手ではなく、堅実な二塁手だった。

 だが、現代野球では、二塁手は最も難しく、重要なポジションだ。中井を二塁手として「まだまだ」と言うのは、二塁手はただ打球を捕っていればいいというだけのポジションではないからだ。肩が強くなくてはならない遊撃手に比べ、二塁手は、ゴロを捕球さえすれば一塁まで投げる距離は短いから、強肩は必要とはされない。それで草野球では軽視されがちなポジションとなるが、レベルが高い野球では、これほど難しいポジションもない。

 それは、三塁手、遊撃手とは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

堀内恒夫の多事正論

堀内恒夫の多事正論

レジェンド堀内恒夫の球界提言コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング