認められます。これは07年4月28日のインディアンス対オリオールズ戦の3回表に実際に起きたことです。そのとき球審はオリオールズの得点を認めず、オリオールズが2対1とリードのまま試合は続けられました。一塁走者はフォースアウトではないのですから、そのアウトより前に本塁を踏んでいれば得点になります。
ここでいうフォースアウトとは規則5.08の(a)(1)、
「打者走者が一塁に触れる前にアウトにされたとき」 規則5.09の(b)(6)、
「打者が走者となったために、進塁の義務が生じた走者が次の塁に触れる前に、野手がその走者またはその塁に触球した場合」 などです。問題の場合はフォースアウトではないので、第3アウトの前に本塁を踏んでいますから得点です。
先の例では6回に誤りに気づいた球審は、了解をとってスコアを3対1に訂正しましたが、これも間違いです。審判員の裁定を述べている規則8.02(b)の[注2]には
「審判員が、規則に反した裁定を下したにもかかわらず、アピールもなく、定められた期間が過ぎてしまったあとでは、たとえ審判員が、その誤りに気づいても、その裁定を訂正することはできない」とあります。
定められた期間とは、5.09(c)の(4)
「投手が打者へ次の1球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまで」です。
当然、訂正は認められません。試合は2対1に戻され続行されました。