無死一、二塁で打者は右翼へ二塁打性の当たりを打ちました。2走者は相次いで本塁に突入しましたが、二塁走者は確実に本塁を踏んでいないので、球審はジャッジをしません。ここで一塁走者は外野手からの送球でアウトになりました。そのあと本塁を踏んでいないのに気がついた二塁走者は、戻ってきて本塁ベースを踏みましたが、この得点は認められますか。 認められます。しかし、一塁走者が本塁セーフで得点しているときには二塁走者の得点は認められません。
規則5.09(c)の規則説明には、
「塁を空過した走者は」として、
(A)「後位の走者が得点してしまえば、その空過した塁を踏み直すことは許されない」とあります。
また(B)には
「ボールデッドのもとでは、空過した塁の次の塁に達すれば、その空過した塁を踏み直すことは許されない」とあります。
本塁打を打って塁上の2走者(一、二塁)が本塁に還っても、二塁走者が本塁を踏まず、一塁走者が本塁を踏んだときは、もはや二塁走者は本塁を踏み直しても、得点とはならないことです。09年4月21日のジャイアンツ対パドレスの4回表、パドレスの攻撃のときに、問のようなプレーが起きました。一、二塁の場面で打球は外野へ。二塁走者のエイドリアン・
ゴンザレスが本塁に達しても、ベースを踏んでいないのに気づいた球審は
コールしませんでした。続く一塁走者のチェイス・アトリーは外野からの送球でアウトになりました。
ゴンザレスが本塁ではなく三塁を空過していたら、一塁走者が得点したときでも、三塁の踏み直しに戻れるかという疑問も起きますが、これもできません。先に紹介した通り、「後位の走者が得点してしまえば、その空過した塁を踏み直すことは許されない」からです。