右翼フェンスに当たって跳ね返ったフェアの打球を、ブルペンで練習していた捕手が勘違いして拾い、一塁の審判に投げ返しましたが、この場合はどう処置すべきでしょうか。 審判がその打球を二塁打になると判断すれば打者に二塁を、三塁打になったと判断すれば、三塁までの進塁を許します。野球規則6.01(d)は競技場内に入ることを公認された人の妨害について述べていますが、こう書かれています。
「競技場内に入ることを公認された人(試合に参加している攻撃側のメンバーまたはベースコーチ、そのいずれかが打球または送球を守備しようとしている野手を妨害した場合、あるいは審判員を除く)が競技を妨害したとき、その妨害が故意でないときは、ボールインプレイである。しかし故意の妨害のときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる(4.07a参照)」 とあります。
ここで4.07(a)とあるのは
「試合中は、ユニフォームを着たプレーヤーおよびコーチ、監督、ホームチームによって公認されている報道写真班、審判員、制服を着た警官、ならびにホームチームの警備員、その他の従業員のほかは、競技場内に入ってはならない」と当たり前のことが書かれています。
故意かどうかの判断については、15年まで使用されていた公認野球規則3.15の【原注】に
「たとえばバットボーイ、ボールボーイ、警察官などが、打球または送球に触れないように避けようとしたが避けきれずに触れた場合は、故意の妨害とはみなされない。しかしボールをけったり、拾い上げたり、押し戻した場合には、本人の意思とは関係なく故意の妨害と見なされる」と書かれていました。当然、今回もこれに準じた処置を取るべきでしょう。