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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

2020年度の規則改正でマウンドに行ける回数に変更ありどのような変更がされている?【後編】

 

2020年度の野球規則の改正で、マウンドに行ける回数に変更があったと聞きました。いったいどのような変更がされているのでしょうか。

 マウンドに行ける回数について2号(3月27日号、3月30日号)にわたって改正点と変更・追加の条文を紹介してきました。今号では2019年度まではなく、今年度から新たに加わった5.10(m)(4)について紹介します。

 今回加わった条文は“マウンドに行く回数制限の施行”についてのもので、細かく条件が記されています。下記をご覧ください。

 5.10(m)(4)「監督またはコーチが、チームに与えられたマウンドに行ける回数を使い果たした後に、マウンドに向かうためにファウルラインを越えてしまえば、その救援投手の第1打者が打撃中でない限り、その投手を交代させなければならない。もし第1打者の打撃中であれば、規則5.10(g)により、その打者が打撃を完了するまで投げ続けなければならない。

 監督またはコーチが、マウンドに行く回数に例外が適用されると思う場合は、ファウルラインを越える前に審判員に確認しなければならない。

 本規則の運用によって突発的な投手交代を行なわなければならないとき、救援投手がブルペンでウォームアップをしていなかった場合、監督またはコーチは、マウンドに行く回数制限を超えて違反したことにより、試合から退けられる。この場合、審判員は、その救援投手に対して、試合に出場するために必要な準備の時間を与えることができる。

 野手が、チームに与えられたマウンドに行ける回数を使い果たした後に、審判員に自分の守備位置に戻るよう注意されたにもかかわらずマウンドへ行けば、その野手は試合から退けられる。しかし、この場合、投手交代の必要はない」

 なお、今回紹介した5.10(m)(4)に限らず、(m)項については、所属する団体の規定に従う旨も記されています。[文責=編集部]
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