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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

2021年度の規則改正で、ファウルチップについて変更あり。その内容とはどんなもの?

 

2021年度の規則改正で、“ファウルチップ”について変更になる予定であることがこのコーナーでも紹介されていました。最終的に、どのような形になったのですか。[前編]

 質問にもあるように、2021年度の規則改正で最も大きな変更点が“ファウルチップ”に関連するものです。ファウルチップに関する定義34の変更と【注】の削除、これに関連した野球規則5.09(a)(2)【原注】の内容に大きな変更が加えられています。これらを順を追って説明しましょう。

 まず、FOULTIP「ファウルチップ」について触れた定義34ですが、20年度までは以下のような文言でした。

「打者の打ったボールが、鋭くバットから直接捕手の手に飛んで、正規に捕球されたもので、捕球されなかったものはファウルチップとならない。ファウルチップはストライクであり、ボールインプレイである。前記の打球が、最初に捕手の手またはミットに触れておれば、はね返ったものでも、捕手が地面に触れる前に捕らえれば、ファウルチップとなる。【注】チップしたボールが、捕手の手またはミット以外の用具や身体に最初に触れてからはね返ったものは、たとえ捕手が地面に触れる前に捕らえても、正規の捕球ではないからファウルボールとなる。」

 この文言から21年度は【注】(以降)が削除され、以下のように文全体が改められています。「打者の打ったボールが、鋭くバットから直接捕手の手に飛んで、正規に捕球されたもので、捕球されなかったものはファウルチップとならない。ファウルチップはストライクであり、ボールインプレイである。」

 つまり、以下の線部分がまるまる削除されたということです。「前記の打球が、最初に捕手の手またはミットに触れておれば、はね返ったものでも、捕手が地面に触れる前に捕らえれば、ファウルチップとなる。」

[次号に続く]

[文責=編集部]
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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