一死一塁から打者は一塁線に鋭い打球を放ちました。この打球が一塁ベースにダイレクトで直撃し、勢いそのままにベースから離れていた一塁走者にフェアグラウンド内で当たりました。この場合の判定はどうなりますか。また、これが一死三塁で、三塁走者が三塁線よりもフィールドの外側(ファウルグラウンド)にリードを取っていて、同じように打者の打った打球が三塁ベースに当たって跳ね返り、三塁走者に当たった場合はどうでしょうか。

　まず、質問の前者のケースでは、打球に触れた走者にアウトが宣告され、二死一塁から再開となります。“走者アウト”について触れた野球規則5.09(b)(7)には走者がアウトになる例として、「走者が、フェアボールに、フェア地域で触れた場合。(5.06c6、6.01a11参照)。この際はボールデッドとなり、打者が走者となったために次塁への進塁が許された走者のほかは、得点することも進塁することも認められない。インフィールドフライと宣告された打球が、塁を離れている走者に触れたときは、打者、走者ともにアウトになる」と定められています。

　また、この項の【注2】には「塁に触れて反転したフェアボールに、走者がフェア地域で触れた場合、その走者はアウトになり、ボールデッドとなる」と定められています。質問のケースでは、一塁ベースに当たって跳ね返った打球に、一塁走者が故意であろうと、そうでなかろうと当たってしまったわけですから、一塁走者の守備妨害(インターフェア)となり、アウトが宣告されることとなります。

　一方で同規則の【注3】には「塁に触れて反転したフェアボールに、走者がファウル地域で触れた場合、その走者はアウトにならず、ボールインプレイである」とありますので、質問の三塁走者がファウルグラウンドで当たった場合は、アウトにならず、そのままプレーが続けられます。[文責=編集部]