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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

三塁ライン際に弾んだ打球に三塁走者がファウル地域で触れてしまった場合、どうなる?

 

二死走者一、三塁で打者が三塁ライン際にスピンの掛かったゴロを放ちました。三塁走者は打球が転がったのを見て、スタートを切りましたが、イレギュラーして弾んだ打球を避けようとしたものの、三本間のファウル地域でこの打球に触れてしまいました。走者に触れた打球はフェア地域に転がって止まりましたが、この場合、判定はどうなりますか。フェア地域で触れていれば、三塁手の前の打球ですから、問答無用でアウトだと思うのですが。

 明らかなファウルボールであれば話は別ですが(この場合はファウルと判定されると思います)、まだフェアともファウルとも判断のつかないこのケースでは、三塁走者の妨害(インターフェア)と判定が下されるのではないでしょうか。“反則行為”について触れた野球規則6.01(a)(2)には「打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合」に、打者または走者の妨害となると定められています。問のケースでは二死からのプレーですから、三塁走者がアウトでチェンジとなる可能性が極めて高いでしょう。

 問とは異なりますが、打者が自らが打った打球やバントした打球で、まだファウルと確定していないファウル地域の打球に触れてしまった場合も同様です。こちらについては“打者アウト”について触れた野球規則5.09(a)(9)に「打者が、打つかバントした後に、一塁に走るにあたって、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも、故意に狂わせた場合」に、打者にアウトが宣告される旨、明記されています。ちなみに、この際、塁上に走者がおり、一連のプレーで進塁していたとしても、打者が打球に触れた瞬間にボールデッドとなり、走者の進塁は認められません。[文責=編集部]
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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