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伊原春樹コラム

なぜ、この時期で休養なのか。少なくとも編成には監督と同じくらい責任があるはずだ

 

 果たして、なぜこのタイミングなのか。まったく意味が分からない。8月9日、中日谷繁元信監督が佐伯貴弘守備コーチとともに休養となった。同日の午前、球団から名古屋市内のホテルに呼び出され、球団首脳から休養を指示されたという。まあ、休養という言葉を使っているが、実質的な解任だろう。

 それまで中日は谷繁監督が104試合で指揮を執っていたが43勝58敗3分けで最下位。とはいえ、3位のDeNAまで7.5ゲーム差とまだまだクライマックスシリーズ進出を狙える位置にいた。谷繁監督の無念は察するに余りある。

8月9日、休養の記者会見に臨んだ谷繁元信監督/写真=大泉謙也


 どの球団も監督を選ぶにあたって、いろいろな角度から、慎重に調査をしていく。何人もの候補者の中から、それまでのキャリアに鑑みて、知力に優れているのか、人間味や思いやり、包容力を持っているか。さらに間違ったことは「ダメだ」という勇気にあふれているか。そのほかにも、さまざまな角度から検証して、現在のチームにフィットして、それにふさわしい人物を監督に据えるはずだ。私生活に問題があったりしたら話は別だが、谷繁監督はそういうわけでもない。しかも、まだ上位進出にうかがえるチャンスがあったのに休養させるなんてありえない話だろう。

 苦しんではいたが、谷繁監督の采配ぶりは評価に値するものだったと私は思う・・・

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伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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