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伊原春樹コラム

細部で勝利への執念への差が見える優勝を狙うチームと下位に沈むチーム。上位進出が難しくともその点を疎かにしてはいけない

 

8回、逆転打を放ったレアードオリックスの外野の守備位置がもう少し前だったら……/写真=小山真司


 セ・リーグ、パ・リーグともに残り試合が30を切り、大詰めを迎えているペナントレースだが、優勝争いを繰り広げているチームとBクラスに甘んじているチームの間で、1点を巡る攻防に姿勢の違いが如実に表れているように感じる。

 8月16日の日本ハム対オリックス[札幌ドーム]。首位・ソフトバンクを猛追していた日本ハムと最下位・西武と0.5ゲーム差の5位・オリックスの一戦だった。0対2と日本ハムが2点ビハインドで迎えた8回裏。この回からオリックスのマウンドには佐藤達也が立ったが、一死一、二塁となって打席に左の田中賢介を迎えたところで左腕・海田智行にスイッチ。海田は田中賢を中飛に打ち取って二死とした。ここで日本ハムベンチは淺間大基に代わり矢野謙次を打席に。代打の切り札が見事に一、二塁間を破り1点差となり、なお二死一、三塁。さらに矢野には代走が送られ、一塁に立っていた谷口雄也が盗塁を決め、オリックスを攻め立てる。一打同点のピンチにオリックスベンチはクローザーの平野佳寿をマウンドへ送った。

 このオリックスの必死の継投は勝利への執念を感じる。しかし、疑問に思ったのは・・・

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伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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