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伊原春樹コラム

セオリーを超えた!源田壮亮が見せた素晴らしい走塁

 

堅実な遊撃守備、そして高い走塁能力も兼ね備えている西武の新人・源田/写真=内田孝治


 今春のキャンプで西武・辻発彦新監督をインタビューした際、ここ数年固定できておらず、昨年も鬼崎裕司永江恭平呉念庭らが守ったが、決め手には欠けていた懸案の遊撃手について話が及んだ。果たして、今年は誰がその座に就く筆頭候補なのか――。辻監督が目を輝かせながら口にしたのはドラフト3位ルーキーの源田壮亮の名だった。

「守備は堅実で、足も速くていいですよ」

 私もキャンプの練習で源田がボールをさばく姿を目にしていたが、非常に軽快で、スローイングも悪くない。脚力も優れていたので背番号6に対して非常に期待感を持った。

 そして、迎えた開幕戦(3月31日、日本ハム戦=札幌ドーム)。キャンプ、オープン戦での競争を勝ち抜いて、源田は見事に正遊撃手としてプロでのキャリアをスタートさせた。開幕してからも広い守備範囲で好守を連発、また打撃でもそこそこプロのボールに対応しており、順調に滑り出したように感じている。

 さらに、走塁能力。これも十分にある。私が目を見張ったのは4月7日のソフトバンク戦[メットライフ]、4回裏の走塁だった。3点ビハインドで迎えた西武の攻撃。先頭の源田は中前打で出塁した。続く浅村栄斗は右飛に倒れたが、中村剛也の打席で源田は二盗を敢行。これをしっかりと決め、一死二塁とチャンスは拡大した。

 そして、打席の中村が強振した打球は三遊間を激しく襲った。二塁走者は自らの右側にゴロ打球が飛んだ際、抜けるのを確認してからスタートを切るのがセオリーだ。しかし、源田はそれよりも前に・・・

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伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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