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伊原春樹コラム

ロッテ・佐々木朗希の完全試合に感動。異次元の投球に呼び覚まされた記憶

 

今後も佐々木朗のピッチングを見逃さずに目に焼き付けていきたい[写真=川口洋邦]


 異次元のピッチングだった。4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)。ロッテ佐々木朗希が28年ぶりの完全試合を達成した。しかも、日本新の13者連続奪三振、日本タイの1試合19奪三振を記録。ヒットを打たれる気配がまったくない完ぺきな内容に、テレビ画面を通して見ていた私は深い感動を覚えた。

 実は私も完全試合を経験したことがある。いまから約50年も前のことだ。太平洋(現西武)時代の1973年10月10日、仙台・宮城球場でロッテとの一戦だった。相手先発は八木沢荘六さん。私は七番・三塁でスタメン出場していた。八木沢さんは直球とキレのあるカーブ、スライダーを巧みに使ったピッチング。太平洋打線は八木沢さんの術中にはまり、凡打の山を築いていく。7回には先頭の福富邦夫さんがカーブを引っ張り、一、二塁間のど真ん中にゴロが転々とした。しかし、これを二塁手の山崎裕之さんが横っ飛びで好捕。球場には俄然、大記録達成への雰囲気がわき上がってきた。

 私は9回、先頭で打席に入ったが・・・

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伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

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