入団時のアピールポイントは“ふてぶてしさ”。今季ドラ1の松永昂大はその宣言どおり、先輩打者たちに物怖じしないマウンドさばきで中継ぎ、そして先発で存在感を発揮している。 取材・構成=吉見淳司
写真=伊藤真吾 “よそ行きの投球”をしない 関西国際大では昨季の新人王・益田直也の1年先輩。大阪ガスを経て1年遅れで入団すると、開幕から中継ぎでフル回転。投じる9割近くが直球ながら、コンパクトなフォームから鋭く腕を振り抜くことでタイミングを惑わせ、セットアッパーの立場を確立した。投手に故障者が相次いだ8月終盤からは先発に回り2勝を挙げるなどオールマイティーな活躍で、苦しい投手陣を助けている。 体は入団前に思っていたよりも余裕です。去年の12月に益田(直也)と一緒に練習したときに1年間フルに投げた話を聞いていたのですが、5月くらいは多分同じ感じだったんですけど、それを抜けたらなくなりましたね。
疲れに強い秘訣ですか? 疲れるようなことをしていないからじゃないですかね(笑)。あとは、よく寝ること。ビジターだと9時間くらい眠っていますし、社会人時代より睡眠時間は増えていますから。
今年の成績はトータルで見たらそれなりですが、一試合一試合の内容で見ると良くない部分が多いですね。中継ぎのときは1イニングしか投げないので、投げミスでもアウトを取れたりもしますが、先発だとそれが多くなったら打たれます。気持ちの部分でも、あまり自分が乗っていなくても、1イニングやバッター1人、2人なら抑えられますが、先発だったら長いイニングになるので、いつかつかまるかなということもあります。
先発での防御率はあまり良くないですが(3.13)、唯一の救いはチームが全部勝っているということ。白星というよりも、長いイニングを投げることが課題ですね。
初先発のときは「5イニングまで」と事前に言われていたのですが、後は「行けるとこまで行け」という指示でした。体力的には初先発の
日本ハム戦(8月30日、QVCマリン)以外はまだまだ投げられましたが、「良いところで代わろうか」と言われて、今のところ最長は6回までですね。
先発をやるならもっと長いイニングを任せてもらえるようにしないと...
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