週刊ベースボールONLINE

今日もフルカウント

落選の余波

 

済美・安樂智大が落選した。

 8月上旬にチーム不祥事が発覚。8月20日には日本高野連審議小委員会で日本学生野球協会審査室(9月9日)への上申が決定した。

 これはつまり、「対外試合禁止」の見通しが示されたもので、秋の公式戦に出場できなければ「センバツ絶望的」という、厳しい処分だ。

 済美は今夏、愛媛県大会3回戦で敗退。しかし、安樂の高校野球はまだ終わっていなかった。9月1日からタイ・バンコクで開催されるU18アジア選手権の高校日本代表の有力候補に挙がっていたからだ。

 だが、今回の一件を受けて、選考対象から外れた。日本高野連の説明によれば、チームに処分が下るのにも関わらず、主将が国際大会へ出場するのは望ましくない、という見解。過去にも同じような事例があったから、仕方ない部分ではある。

 実際、安樂は不祥事に関与していないが、主将としての責任を取らされる形となった。仮にキャプテンでなくても、済美の野球部員である以上、同じ結果だったという。

 連帯責任。この現実を重く受け止めなければいけないが、安樂には明るい未来が待っている。夏の悔しさを晴らす機会を逸してしまったが、まだまだグラウンドで寄り返すチャンスは十分にある。

 組織におけるリーダーとしての役割を肌で知ったのは、今後の野球人生において必ず、プラスになるはず。ここは「勉強」だと持って、じっくり耐えてほしい。(岡本)
今日もフルカウント

今日もフルカウント

週刊ベースボール編集部による日替わりコラム。取材のこぼれ話も。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング