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CS出場権争いで盛り上がるのも結構だが、Vチームとそのファンは釈然としないのでは?

 

優勝監督インタビューに答える星野監督。今後は初体験となるCSが待っている/写真=大泉謙也


 足の手術で40日も入院しているうちに、両リーグともに優勝チームが決定してしまった。まあ、巨人楽天も“予定どおり”のマジック減らし。その意味ではハラハラ、ドキドキはほとんどなかった。

 それでも楽天には、「球団史上初」という感動的なカンムリがつくので、まだ、ファンは、その瞬間を待ちわびる楽しみが残されていた。

 しかし、巨人となると、連覇でもあり、戦力的にあまりにも他チームと懸隔があり、その優勝には、劇的な要素がほとんどなく、盛り上がりなく淡々とペナントレースのテープを切った、という感じだった。

 盛り上がったのはクライマックスシリーズ(CS)の出場権争いだった。これは、CSの楽しみ方をプロ野球ファンがすっかり自分のものにして、新たなプロ野球の魅力が作り出された、ということなのだろう。小社では『広島東洋カープCS初進出記念号』を緊急発行したが、これなどもCS出場権をめぐっての超盛り上がりという流れに乗ったものだろう。スポーツ専門出版社としては実にありがたいことなのだが、この盛り上がりは、ペナントレースの優勝チームとそのファンにとっては、どんなふうに映るのだろうか?

 楽天・星野監督は、グラウンドでの優勝インタビューで、ポストシーズンについて問われると「いま、そんなこと聞くなよ」と、時と場所をわきまえないヤボな質問に不快な顔をしたが・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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