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ドラフト選手の当たり外れの責任の大部分はスカウトが負うべき。それだけにスカウトを大事にしたい

 

日本ハムスカウト当時の木庭さん。「肩と脚力、これがあれば、その選手はなんとかなる」という/写真=BBM


 今年のドラフトは、いかがだっただろうか。スカウトの眼力の確かさが試されるのは数年後だが、選手の当たり外れが、すべてスカウトのせいにされては、彼らもたまらないだろう。しかし、球団上層部や現場のスタッフたちは、彼らだけが頼りなのだから、やはり、当たり外れの責任の大部分は、スカウトが負うべきものなのである。育成の巧拙という問題はあるにしても。

 これだけ情報網が発達して、ち密なものになってしまうと、“隠れた逸材”なんて表現は死語同然なのだが、「それでも、スカウトは、そこに狙いを定めるべきだ」と言ったのは、広島の名スカウトだった故・木庭教さんだった。木庭さんは、戦前の広島商の出身だが、野球はまったくの素人だった。その人が希代の名スカウトとまで言われたのは、そこに狙いを定めることを生きがいとしてきたからだろう。

 以前にも書いたことがあるが、阪急などで通算189勝をマークした石井茂雄投手(勝山高)を発掘したのが木庭さんだった。長身で腕も長く球持ちの長い石井を見つけたときは・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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