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ああ、監督……
日本の球団は昔から監督の扱いが拙劣
名監督さえそこに巻き込まれ屈辱を味わう
ソフトバンクの工藤氏選択はいい判断

 

ソフトバンク・秋山監督も、後継者が工藤氏ならうれしいのでは?


 ソフトバンクの秋山幸二監督が今季限りで退任することになった。リーグVを決めながらやめるのは、近年では03年の阪神星野仙一監督、07年の日本ハム・ヒルマン監督、11年の中日落合博満監督がいるが、意外に多いものである。

 ウロ覚えだが、トルストイの言葉に「幸せな家族は、すべて同じように幸せだが、不幸な家族はそれぞれに違った不幸を持つ」というのがあったと思う。やめた監督が不幸だと言うつもりはないが、のっぴきならない事情が辞任の陰にはあり、それは各人各様である、とは言えるだろう。その立場での最高達成者という栄誉を「もう結構です」というワケではないだろうが、とにかく来年はそれをいらないということなのだから、監督という仕事には、俗人にはうかがい知れない“ナゾ”の部分があるようだ。

 もうかなり前だが、辞任会見で「次はもっと強いチームでやりたい」とのたもうた監督がいたが(もちろん優勝監督ではない)、「強くするのはアンタだろう」とツッコミを入れたくなったが、この人、単に正直だったにすぎないとも言える。どうせ雇われ監督、初めから戦力のあるチームに“就職”しなければ損。無から有を生じさせるようなしんどい仕事なんかやるだけ損。それがよ〜く分かりましたよ、というワケだ。

 まあ、こういう監督ばかりになっても困るが、日本の球団は、監督の扱い方が、昔から下手である。すべてお任せか、これしかないからこれでやってくれ。いずれにしても、監督にのみ責任を負わせる使い方である。こういう体質は・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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