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巨人逆転Vには何が必要か?
もう低打率など気にせず少ない得点を投手力で守り抜くしかない

 

残すところあと10数試合。原監督はどんな戦いを見せてくれるのか[写真=高塩隆]



 話題は少し古くなるが、あの貧打巨人が、8月19日の対阪神戦(東京ドーム)の5回に一挙12点を奪ったのには驚いた。1イニング12得点は、巨人史上2位タイの快記録。12得点は本塁打がからまないもので、この本塁打なし12点は実に74年ぶり(41年5月11日の対阪急戦の4回)。

 この74年前の試合をちょっと調べてみると、この試合の巨人のスタメンは、何とも豪華なもので一番から白石敏男(のち勝巳)、水原茂中島治康川上哲治千葉茂吉原正喜平山菊二スタルヒン、九番が呉波(のち昌征)。呉以外はすべて安打を放ち、呉も3四球を選んでいるから先発全員出塁。平山を除いた8人が野球殿堂入りというのだからすごい。

 川上が3安打4打点、千葉が2安打2打点と四、五番がしっかり仕事をして、一番の白石が5安打1打点と見事な斬り込み隊長ぶり。で、18安打で14点を奪い14対4の大勝となった。巨人はもちろん、この年も2位阪急に9ゲーム差をつけブッチギリのV4。

 ただ12点以外は初回の2点のみ。今年の巨人は、5回の12点のみ(12対3)。超ビッグイニングを作ってしまうと、他のイニングは淡白になってしまうのか。

 ところが、同じ1イニング12点を記録した(本塁打を含む)48年10月16日の対大陽戦は違った・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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