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岡江昇三郎

ドラフト会議を10月に開くのはやっぱりまずい。大学生も社会人もリーグ戦、公式戦に打ち込め(ま)ない

 

日本ハム6位指名の慶大・横尾俊建は早慶戦で8-0。こんな情けない数字になる打者ではないのだが……


 明治神宮大会(大学の部)は今週の11月18日で終了したが、筆者の中での大学野球は11月1日に行われた早慶2回戦ですでに終わっている。45回目のリーグ最多Vを果たした早稲田を、神宮大会でまた見ようという気が起きなかったからである。

 最近、これだけ、印象に残らない早慶戦も珍しかった。何だか両校の選手たちに覇気がないのである。勝ち点を挙げれば優勝の早大、慶大も連勝すれば明大との1試合プレーオフに持ち込めるのだ。双方に優勝の可能性を残した早慶戦というのは、そうはない。しかし、選手たちは、燃えない。

 10月31日の1回戦は、2対1で早大の先勝。両チームとも、早大の先発・小島(浦和学院)と慶大・三宮(慶応)を攻めあぐねて、見ていてイライラがつのった。早大は、6回、敵失で得たチャンスに2点。慶大は9回に代打・岩見(比叡山)のソロホーマーでやっと1点を返しただけ。

 小島、三宮は左の軟投派。右投げ左打ちばかりの大学野球では左投手を使いたいのだろうが、これは筆者の好みもあるのだが、慶大の2番手・加藤拓(慶応)のように、「行く先は球に聞いてくれ」の150キロ速球のほうが見ていて楽しい。

 1日の2回戦は、早大・大竹(済々黌)、慶大・加嶋(慶応志木)の先発。2人ともサウスポー。早慶戦で、2戦連続で両校とも左腕投手が先発というのは記憶にない。しかも、この2人も軟投派。大竹など90キロ台のカーブを決め球(?)にするのだから、見ている方は「オイ、オイ」とはぐらかされることしばしば。左腕4人のうちで140キロを何とか超えるのは小島だけで、見ているほうはこぶしに力が入らない・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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