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岡江昇三郎

「藤川と和田の復帰はちょっとねえ」はもう古い考え。現役にトコトンこだわるのが現代風。3人の先駆者が選手、ファンの意識変える。

 

 藤川球児投手の阪神復帰が決まった。ソフトバンクには、和田毅投手が戻ってきた。来季は、セ・パ両リーグで、一時代を築いた名投手をもう1度見られる貴重なシーズンになるワケだ。

 ただ、どうなんでしょう。メジャーでほとんど活躍らしい活躍をしないで日本に戻ってきた投手を、どういう視線で見直せばいいのか。ファンは、ここに少し戸惑いを感じているのではないでしょうか。しかも、2人ともヒジを手術している。この不安もある。

 藤川はセーブ王2度(07、11年)、和田は新人王(03年)とMVP(10年)。こんな赫々たる戦果をあげてきた投手が、もう1度そんなピッチングを見せられるのかどうか。見せられないと断言はしないけれど、まあ、これはかなり厳しいでしょう。藤川は来季で36歳。和田は35歳。中日を引退した山本昌が50歳まで投げたのだからまだまだ若いと言う人もいるだろう。しかし、2人のメジャーでの投球を思い出すと、若さはもう2人からかなり遠ざかっていった、と考えざるを得ない。

11月24日、藤川球児は大阪市内のホテルで阪神再入団の記者会見を開いた。「グラウンドでいつ倒れてもいい」と“阪神愛”を表現した[写真=早浪章弘]



 もちろん「だれも2人に全盛期の活躍など期待していない。日本のプロ野球の舞台に戻ってきてくれただけで、うれしいじゃないの。日本のプロ野球で育ったのだから。恩返しだよ」という意見もあるだろう。最近はこういう意見のファンが多くなったようで、いつだったかTBSテレビの「サンデーモーニング」でスポーツコーナーのコメンテーターの張本勲さんが・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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