週刊ベースボールONLINE

野村克也の本格野球論

野村克也が語る「状況判断」

 

私が指導者なら長野とじっくり話をする


 この連載で何度か指摘してきた、巨人長野久義の“積極性の勘違い”について、担当編集者から読者の反響を聞いた。

「まさに、そのとおり」

 そんな声がいくつも届いているそうだ。

 子どもを見れば親が分かるように、選手を見れば監督が分かる。怖いものだ。見る人が見れば、「指導者は何を教えているのだろう」ということになってしまう。

 私がもし彼を指導する立場にあったなら、まずはじっくり話をするだろう。「野球とは何か」──本人の野球論、野球というものをどう考えているのかを聞いてみる。こちらから押し付けるだけではダメだから、初めに本人の考えを聞いておくわけだ。そして、間違った方向に進んでいることが明らかであれば、正しい道しるべを示してやる。

 監督、コーチは“舵取り”である。いくら言葉で「フォア・ザ・チーム」と言っていても、実際のプレーが「フォア・ザ・チョウノ」では、チームの一員として機能しない。

 何度も言うが、野球は状況判断がすべて。四番バッターでも、状況によってはワキ役にならなければいけないことがある。例えば・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

野村克也の本格野球論

野村克也の本格野球論

勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング