「2年目のジンクス」に陥ったヤクルト・ホージー
この稿を仕上げるころ発売される最新号は、外国人特集だと聞いた。今回は、私も外国人選手にまつわる話を書いてみよう。
私は監督時代、日本人選手、外国人選手問わず、その人の立場に立って物を考えるように自分ではしていたつもりだった。特に外国人選手は遠い異国から来ているわけで、日本人の求める義理人情だとか、そんなものは通じないと思っていた。彼らは主にお金を稼ぐことが目的で、はるばる日本までやって来る。「カントクのため」「チームのため」なんて口では言っていても、中には処世術のうまい選手もいて、実際は違う。もちろん、私のように処世術の下手な外国人選手もいるだろうが。
外国人選手は、基本的に日本野球自体を見下していると私は思う。マイナー・リーグだと思っているのだ。ほとんどの外国人選手から見れば日本人は体も小さいし、パワー、スピードはアメリカ野球に劣る。そりゃあ見下されるだろう。
1997年、
ヤクルトに入団したホージーは実に明るく、マスコミにもファンにもウケがよかった。日本移籍初年度には、なんと38本塁打で
巨人・
松井秀喜を抑え、ホームラン王に輝いた。打率も.289。シーズン終盤の不振がなければ、打率3割を超えていたはずだ。
その不振は、翌年も続いた。つまりは、相手に覚えられたということだ。それが、『2年目のジンクス』。覚えられたら、覚え返さなければならない・・・
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