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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「魅せる野球」

 

プロ野球なら感性と頭脳で+αを出せ


 拙著『それでもプロか!ノムラの本物論』読後の感想を、早くもいただいた。50歳の男性読者からのメールには、こう書かれていた。

「ノムさんの、『最近、野球が面白くない。毎日どこかに“なんだ、これ?”というシーンがある』というお話に、賛同します。〜中略〜9月20日の巨人ヤクルト戦の初回、巨人は無死一、二塁から三番の坂本が送りバントをしました。四番の阿部は、空振り三振。結果的には五番のアンダーソンがホームランを打って3点を先制しましたが、坂本のバント、ノムさんはどう思われますか?」

 私もちょうど東京ドームで、問題のシーンを観ていた。なんのためのクリーンアップなのか。しかも初回から、何をやっているんだ、と思った。クリーンアップとは、チームで一番信頼されているバッター3人のことである。一、二番は塁に出るのが仕事。そして三、四、五番のクリーンアップでそれをかえすのが、“打線”というものだ。

 あのとき一、二番が連打し、塁に出た。そりゃあ作戦に、決まりはない。しかし、そこで三番バッターにバントとは。よほど監督が目立ちたいのか、自分の存在感をアピールしたいのか、はたまた気が小さいのか。

 野球の困ったところは、結果論でなんとでも言えることだ。坂本に打たせて、もしも点が入らなければ、「なんで送らなかったのか」と言われるだろう。ましてやダブルプレーでも食らったら、余計批判を受けてしまう。一億総監督。記者でも評論家でもファンでも見ている側は、結果論で勝手なことを言うものだ。しかし、そんな無責任族の声を気にしているようでは、野球の監督など辞めたほうがいい。

 送りバントといえば、もう一つ。

 いつぞやDeNAが首位・巨人相手に1回表、無死一塁から、送りバントを決めたシーンがあった・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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