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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「前田健太&ヤクルト」

 

一流が一流を育てるこの世界。トップ選手の海外流出は残念


両コーナーにしっかり制球できる前田健太。中4日の先発ローテに慣れればメジャーでも結果が出せるだろう/写真=Getty Images



 球春を間近に控え、読者からも2016シーズンにまつわる質問が多く届くようになった。

 まず、「前田健太投手(ドジャース)は、メジャー・リーグで活躍できると思いますか?」(とくさん)。

 この質問に答える前に、なぜ今、日本人選手が多くメジャー・リーグで通用するようになったのか、そこから考えていきたい。私は以前、日米野球で来日したメジャー関係者にその質問をしたことがある。一つに、チーム数が16から30まで拡大し、選手層が薄くなったこと。そして、日本野球のレベルが上がったこと。彼はその2つを指摘した。

 私にも、その理由として思い当たることがある。われわれの時代はメジャー・リーグ中継などなく、シーズン中に彼らの真剣勝負を見たことがまったくなかった。今はBSなどでメジャーのテレビ中継があるため、公式戦の様子がつぶさに分かるし、詳しい情報を得ることもできる。実際の試合を見て、「これなら俺も通用しそうだ」と自己判断できるのは大きい。

 それから、これは私の持論なのだが・・・

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野村克也の本格野球論

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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