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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「昨今の話題」

 

プロ入り初安打までオコエの2倍以上


5月31日の阪神戦[Koboスタ宮城]でプロ初安打を放ったオコエ。今後の活躍に期待がかかる/写真=大泉謙也


 少し前の話題になるが、楽天オコエ瑠偉がプロ初安打を打った(5月31日、対阪神戦=Koboスタ宮城)。公式戦13打席目だそうだ。そして1週間後、6月7日のヤクルト戦(郡山)では2打点を挙げ、初のお立ち台にも上がった。私など、プロ1年目は11打席でノーヒット。2年目は一軍出場なしで、3年目にようやくプロ初安打が出た。それも、開幕から確か30打席ほどノーヒットだった。

 この年のハワイキャンプに(カベ兼用具係補佐として)抜てきされ、そこで毎晩バットを振り、ついにチャンスをつかんだ話は、以前このページで書いたと思う。その後、オープン戦でもなんとか成績を残すことができた。それでも、いざ公式戦となれば、正捕手の松井淳さんが戻って来るものだと思っていた。

 ところが、開幕戦のスタメン捕手に指名されたのは私だった。「俺かよ!?」と焦ったことといったら(笑)。あがりにあがって、野球にならなかった。「このチャンスを逃してたまるか」と思ってマスクをかぶり続けたが、結果、自分にプレッシャーばかりかけてしまったようだ。どうにもこうにも、ヒットが出なかった・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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