オフに怠けるのも自由、頑張るのも自由だ
「監督時代、選手たちに“オフはこんなふうに過ごしなさい”や“こういったことには気を付けろ”とオフに入る前、何か訓示を行っていたのですか?」と編集者に尋ねられた。そんなことは一切、言わなかった。オフに怠けるのも自由、頑張るのも自由。それがプロ野球というものだ。ライバルがひしめく中、ラクをしたい、つらいことは避けて通りたいと思うのなら、そうすればいい。しかし、ラクをして得られるものはないはずだ。
私は現役時代、正月明けまでは家でボーッと過ごし、三が日が明けたあたりから自主トレに入るのが習わしだった。家の近所を走り、バットを振る。ランニングと素振りだけは、欠かさなかった。
ボーッとして過ごしたとはいえ、まったく野球のことを考えなかったかというと、そうでもない。野球が好きだし、この道以外生きる道はないのだ。いまだに野球と女性ぐらいしか考えることはない(笑)。カッコよく言えば、野球一筋。私から野球を引いたら、何も残らないのだ。「野村-野球=0」である。私にもし野球以外の何かがあったなら、今ごろリーグ会長か、せめてどこかの球団会長にでもなっているのではないか。ところが候補にも挙がらないのは、「人は見ている」ということだ。
タイプは違うが、長嶋(
長嶋茂雄=現
巨人終身名誉監督)に似ているのだろう・・・
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