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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「“うぬぼれ”と“自信”」

 

競争社会に身を置く者ほど謙虚であるべきだ


記録は抜かれてしまったが当時最多出場記録だった3017試合出場を記録した筆者[80年]。うぬぼれることなくプロ野球人生を駆け抜けた結果だ/写真=BBM


『バッテリー』とワンセットで表現されるピッチャーとキャッチャー。しかし両者のスポットの当たり方は、まったく違う。勝てばお立ち台に上がるのは常にピッチャー。ベンチの片隅で防具を外しながら、ヒーローインタビューを横目で見、「それをリードしたのはワシやんか」と何度心の中でグチったことか。

 それ以前にプロのピッチャーは、アマチュア時代から「蝶よ、花よ」とおだてられ、日の当たる場所ばかりを通って、この世界へやってくる。特にエース級の連中ときたら、それこそ「地球は自分を中心に回っている」くらいの感覚で日々生きている。

 しかし、“うぬぼれ”と“自信”は違うことを皆、知っておくべきだ。プロ野球界には、あまりに“うぬぼれ”が多過ぎる。うぬぼれ屋ばかりの世界など、最低だ。“うぬぼれ”は、人を盲目にする。自分以外の何物も見えなくなってしまう。一方、“自信”は自分を知り・・・

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野村克也の本格野球論

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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