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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「適材適所」

 

「二番・ペゲーロ」の発想はいまだ理解できず


 7月初め、数年ぶりにコボスタ(現Koboパーク宮城)を訪れた。ちょうどソフトバンクとの首位攻防戦。満員のスタジアムに響き渡るファンの歓声、7回裏、一斉に打ち上げられるジェット風船……スタジアム周辺までお祭りのようににぎわう様を見て、「楽天は仙台に進出して大正解だったな」とあらためて思った。

 われわれのころは、パ・リーグなどファンもマスコミも見向きもしなかった。そこで、セ・リーグの試合がない月曜日を試合開催日に充てたり、2シーズン制を採用したり、何かと打開策を試みた。

 しかし、それでは根本的な解決になるまい。「そんなことをしてもムダだ。高校野球を見習え」と、私は声高に言い続けてきた。なぜ高校野球があれだけ人気を集めているのか。それはおらがチーム、ふるさとの代表同士が戦っているからだ。そこで、「南海も四国に本拠地を移しましょう」と何度もオーナーに提案したが、ついに叶わなかった。

 あれだけ野球が盛んな土地であるにもかかわらず、いまだ四国にプロ野球チームが誕生しないのが不思議でならない。今なら、ヤクルトオリックスあたりが移転すれば、楽天が仙台に根付いたように、地元と良い関係を築くことができるのではないだろうか。

 さて、その楽天が首位を走っている(7月26日時点)。FAで岸孝之を加えたピッチャー陣が充実し、外国人選手をはじめとする打撃陣も好調だ。それにしても梨田(梨田昌孝監督)には、私の理解できない発想がいくつかある・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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