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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「言葉力」

 


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侍ジャパンの指揮官となった稲葉監督。果たして、“言葉力”はあるのか/写真=榎本郁也


稲葉はまだ侍ジャパン監督の器ではない


 侍ジャパンの新監督に7月31日、稲葉篤紀が就任した。稲葉には申し訳ないが、彼はまだその“器”ではないと私は思う。複数いた候補者の中から彼が選ばれた理由の一つは、「世代的に選手との距離が近い」ことだったという。「社員との距離が近いから」といって社長を選ぶ組織が、どこにあるのか。それでは、示しがつくまい。

 監督には、“言葉の力”が必要だ。言葉の中身、その重み。「言葉力=監督力」と言っていいだろう。言葉力の土台となるのが、経験と実績。そこに学識を加えて生まれた言葉こそ力を持ち、選手の心を打つ。指導者の学習方法として最適なのは、本を読むことだ。果たして今、読書家で、学識の豊かさが言葉の端々に表れるような監督がいるだろうか。

「名監督」と呼ばれる人には、必ず・・・

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野村克也の本格野球論

野村克也の本格野球論

勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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