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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「打撃の考え方」

 

私は現役時代、長いバットのグリップを余して握っていた/写真=BBM


短く持ったほうがコントロールしやすい


 読者からこんな質問をいただいた。

「打者がバットを余して(短く)持つのはなぜですか? 野村(野村克也)選手、王(王貞治)選手、長嶋(長嶋茂雄)選手と代表的な打者(それも長距離打者)がそうでした。不思議でした。余すくらいなら、その分短いバットでしっくりしたグリップと、バランスのいいものにすればいいのではないでしょうか」(広島県、Nさん)

 私も初めは、Nさんと同じように思っていた。34インチ(約86.4センチ)のバットのグリップエンドをひと握りあけるなら、33インチ(約83.8センチ)のバットでいっぱい、いっぱい持てば同じじゃないか、と。

 ところが理屈はそうでも、実際持ってみると、これがまったく違うのだ。ひと言でいえば、感覚の問題。バットの長さやバランスに対するバッター独特の感覚は、それこそ寸法だけでは“はかれない”。

 私がバットを短く持ったのは、そもそも・・・

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野村克也の本格野球論

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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