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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「長野久義」

 

丸の人的補償で巨人から広島に移籍した長野/写真=前島進


状況によっては積極的に待つことも


 昨年末にFAで巨人に移籍した丸佳浩の人的補償として、長野久義が広島へ移籍してから1カ月超。今はずいぶん赤いユニフォーム姿が様になってきた。

 長野は日大時代の2006年に日本ハム、社会人ホンダ在籍時の08年にはロッテと、2球団のドラフト指名を蹴ってまで“巨人愛”を貫き09年、あこがれの巨人軍に入団した。

 だが今回の人的補償では、チームの顔であったにもかからず、あっさりプロテクトを外されてしまった。そこまで恋い焦がれていた球団からのこの仕打ち、長野はどう思ったのだろう。

 長野に関する私の印象は、天才型。東京ドームで見た彼のプレーからは「考えているな」「頭を使っているな」というところが、まったく伝わってこなかった。自己犠牲を払う様子も、私には見受けられなかった。

 そもそも・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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