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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「捕手の打撃」

 

森が捕手として打率3割をマークするか、楽しみだ/写真=大泉謙也


キャッチャーの仕事は分析、観察、洞察の連続


 今週も、読者の質問から始めたい。

「どなたかは忘れましたが、キャッチャーは2割ちょっと打てれば十分、というようなことを見ました。少なくとも、ほかのポジションの選手より配球を常に考えているわけですから、それを生かせばもっと率が上がると思うのですが、どうなのでしょうか?」(トラトラさん、38歳)

 おっしゃるとおり。私もトラトラさんの意見に大賛成だ。

 では、キャッチャーの仕事とは何か。そこから、もう一度考えてみよう。

 私はキャッチャーの“三種の神器”を「分析、観察、洞察」と表現している。

 まず、相手バッターの分析。相手打線がどんなバッターで構成されているか、あらかじめ分析しておく。私の場合は、変化球への対応の仕方で、バッターをA型からD型まで、4つのタイプに分類した。

 A型は理想型。ストレートに合わせて待ちながら、変化球にも対応できる。B型は外角か内角か、コースに絞って対応する。C型は右方向へ打つか、左方向へ打つか、流すか、引っ張るか、方向を決めて対応する。D型は、相手バッテリーの配球を読んで打つ。別の言い方をすれば、「ヤマ張り」。または、「野村型」というべきか。私は典型的なD型だった。

 キャッチャーにとって、最も難しいのは・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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