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野村克也の本格野球論

野村克也が語る“沢村賞”「『該当者なし』に思う投手の完投能力と時代の流れ」

 

98年、17勝を挙げて沢村賞に輝いたヤクルト川崎憲次郎/写真=BBM


沢村栄治さんは私にとっても伝説の人


 プレミア12も終わり、今シーズンのプロ野球はすべて終了。静かな時期がやってきた。

 今季も話題には事欠かなかったし、両リーグ合わせた観客動員数も、平均が3万人を超えたそうだ。なんともありがたいことである。

 スタンドのファンが目を奪われるものの一つは、エースの快刀乱麻のピッチングであろう。今は予告先発制度もあるので、目当てのピッチャーの登板日を狙って、球場に駆け付けることもできそうだ。

 さて、本題。そうした先発完投型のピッチャーに与えられる特別賞が、『沢村栄治賞』である。プロ野球草創期に活躍した巨人のエース・沢村栄治さんを称え1947年、制定された。今年84歳の私だが、沢村さんのことは「ベーブ・ルースをキリキリ舞いさせた、剛腕投手」程度しか知らない。まさに私にとっても伝説のエースである。この賞の選考基準は25登板、10完投、15勝、勝率6割、200投球回、150奪三振、防御率2.50の7項目。ただし、この7項目すべてをクリアする必要はないという。

 だが今季、沢村賞は「該当者なし」と発表された。「該当者なし」に終わったのは2000年以来、19年ぶり5度目のことだそうだ。

 選考委員の堀内恒夫(元巨人)委員長は「該当者なし」の理由を、「これ以上レベルを下げたくなかった」と語ったそうだ。最終候補に残っていた日本ハム有原航平の完投数は1、巨人・山口俊の完投数は0だった。

 それにしても、こうした歴史ある賞が「該当者なし」に終わるとは、寂しい話である。そもそも・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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