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今週のテーマ
CSでの戦い方

 

 この原稿を書いているのは10月20日。今日の試合は雨天中止となり、現在、ロッテはCSファイナルステージで楽天に1勝3敗と負け越しています。締め切りの都合で残念ながら最終的な結果には触れられませんが、ここまでの戦いぶりを振り返ってみます。

 ファーストステージは2位・西武との対戦でした。ロッテは最終戦で3位となり、敵地での開催となりましたが、力としては五分五分。あちらは打線の状態がすごく良かったから、打ち合いの試合になるだろうと思っていましたが、ピッチャーがその中で初戦と第3戦をしっかり抑えてくれました。気持ち的には3位の方が絶対楽だし、もう一度チャンスをもらったわけだから、そこをうまく使えればと思っていましたね。

 僕はそれほど状態が良いわけではありませんでしたが、結果として2本のホームランを打てました。「自分が自分が」となったら空回りしてしまいますから、「誰かがチャンスで打てばいいだけだ」と普段どおり試合に入れましたね。当然、CSとなるとシーズンの対戦を踏まえて攻め方が変わってきますから、そこをうまく探りながら打てました。

 続くファイナルステージでは、投手陣が本当に頑張ってくれています。基本的に短期決戦ではなかなか点を取れません。1つのチャンスをモノにしたチームが勝つのがこういう試合の特徴。ガンガン打てることはほとんどありません。

 ここまで、チームはみんなシーズンどおりプレーしていると思いますね。CSだからと騒ぐのはメディアだけで、選手は試合になってしまえばいつもと変わりません。上位チームとやるわけだから、良い意味でチャレンジしていける感じはあります。

▲楽天との第2戦では投打がかみ合い4対2で勝利。みんな、普段どおりに戦えています[写真=荒川ユウジ]



 僕個人としてはなかなか良い当たりが出ていませんが、シーズンでもこういうことはある。カウント球に落ちるボールを使ってきたり、シーズンとは全然配球が違いますが、ムキになるとはまってしまうので自然体で臨んでいきたいですね。

 楽天は球団創立9年目ですが、今年はジョーンズマギーが加入し、打線の軸がしっかりできている。そして何よりマー君(田中)が頑張っていることが一番大きいところですね。やっぱり、1年間勝ってきただけのチーム。すごく粘り強いです。

 もちろん、1日でも長く野球をやりたいということはチーム全員が思っていること。最終的には勝つことが一番うれしいので、何とか最後までプレーしたいですね。
井口資仁 “Road from 2000”

井口資仁 “Road from 2000”

2013年、2000本安打達成を控えた井口資仁が心境を語る不定期連載コラム。

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