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2014 タイトルホルダーインタビュー セ最多勝利、勝率第1位

中日 山井大介 13年目の真価

 


36歳にして最高のシーズンとなった。故障者が度重なるチームの中で、先発ローテーションを守り抜き、何度もチームの苦境を救ってきた。だが、今季の活躍はまだまだ発展途上。来年の進化を、誰よりも山井本人が楽しみにしている。
取材・構成=吉見淳司 写真=平山耕一、BBM

ようやく見つけた自分自身のスタイル


──自身初タイトル、さらには最多勝と勝率第1位投手の2冠、おめでとうございます。

山井 ありがとうございます。プロ野球選手としてタイトルは誰もが取りたいものですけど、自分が取る姿はまったく想像していなかったですね。1、2年間2ケタ勝利を挙げていたり、1年間先発ローテーションでプレーできたら、「次は最多勝」と思えるんでしょうけど、僕の場合は2012年にやっとシーズン通してプレーできましたが、去年は4度も登録抹消がありましたから。まずは1年間プレーしたいというのがずっと思っていたことで、それができないと何もついてこないですから。

──正直な印象としては、規定投球回、2ケタ勝利も今回が初というのは意外に感じました。

山井 よく言われるんですよね。皆さんの中では活躍しているイメージがあるみたいで、「意外やな」という声もよく聞くんですけど、なんせ昔はケガが多くて、半年プレー、半年ケガという状態が続いていましたから。

──ご自身の感覚と、周りから見た姿にはズレがある。

山井 かなりあるでしょうね。本当にいろいろな悩みやケガもありました。昨年も、12年に中継ぎでようやく投げられるようになって、「13年も中継ぎでやりたいな」とは思っていたんですけど、なかなか自分の思うボールが投げられず、そのままズルズルといってしまいました。

──それを踏まえ、14年はどこに注意をしたのでしょうか。

山井 明らかに自分の投げ方がおかしいとは思っていて、球筋も良くなかったので、自分の本来のボールを投げる腕のしなり、ボールに力強さを加える指先の感覚や腕の使い方を見直しました。鞭のように腕をしならせるというのが僕の投げ方なので、それができるように。そこを考えると、下半身も鍛えないといけない。イチからじゃないですけれど、イメージを膨らませながらフォームを作ることに取り組みました・・・

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タイトルホルダーインタビュー

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