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2016タイトルホルダーインタビュー

パ・リーグ首位打者&最多安打 ロッテ・角中勝也インタビュー「打撃の神髄」

 

2度目の首位打者と最多安打、そして初の全試合出場。充実の2016年を経て、新シーズンは選手会長と背番号3の責任を負う。しかし、カモメが誇るバットマンに気負いはない。2017年も変わらず安打を積み重ね、自然体でチームへの貢献を誓う。
取材・構成=杉浦多夢、写真=中島奈津子、小山真司


“数字”は意識していない


独走劇だった。2016年、シーズン半ばに首位打者争いでトップに立つと、パ・リーグのハイレベルな投手陣を前に各打者が思うように打率を伸ばせない中で、悠々と安打を重ねていく。一時は、リーグでただ一人の3割打者となる瞬間も訪れた。それでも角中勝也は、「それなりに良かったシーズン」と素っ気ない。それよりも「今まで達成することができなかったし、自分の中では一番、価値がある」と、全試合出場を果たしたことの喜びを口にした。数字に興味はない。今年5月に30歳を迎える自らの体と向き合いながら、新シーズンもチームへの貢献に尽くしていくだけだ。

──首位打者、最多安打、そして初の全試合出場を果たしました。あらためて2016年シーズンは個人としてどんなシーズンでしたか。

角中 それなりに良かったシーズンだったと思います。特に全試合出場というのは初めてだったので。自分の考えでは、野手はまず試合に出ることが仕事。今までは小さなケガもあったりして全試合出場というのはなかったので、首位打者のタイトルよりもそちらのほうが自分としてはうれしかったですね。毎年、全試合に出場するという気持ちを持ってスタートしているので。

──以前、夏場は疲労もあって調子を崩すことが多いとお話しされていましたが、昨年は7月の月間打率.280から8月は.411と持ち直しました。コンディショニング面で例年以上に気を付けた部分はあったのでしょうか。

角中 マッサージなり治療なりを毎日やってもらって、それが結果的に成績へうまく反映されたのかなと思います。やっぱりスポーツ選手は30歳の手前になってくると一度、体が変わると言われているので。その部分に関しては気を遣いましたね。バッティングの技術的にはまったく変えるところはないんですけど、メンテナンスは年々、多くしていかなければいけないと思います。

──ケアと同時にトレーニング面はいかがでしょうか。

角中 人によって考え方はあると思いますけど、トレーニングをたくさんしている人でもケガをしてしまうことはある。自分はあくまで、終わったあとのケアを重点的にやっていければいいなと思っています。

──これまでに2年連続で3割を打ったことは……。

角中 2年連続というか3割自体が2回しかないですよ。

──首位打者を獲った2回だけ。2年続けて高いパフォーマンスを継続する難しさはどんなところでしょうか。

角中 難しさというか……個人的な意見としては・・・

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