2019年のタイトルホルダーたちにスポットを当てる連載インタビューの第5回。今回登場してくれたのは、日本ハムが誇る中継ぎエース。2年連続で最優秀中継ぎ投手賞に輝いた北の鉄腕にプロで生き抜く術、野球哲学、知られざる独自の調整法まで――。あくなき探究心と、熱い胸の内を語ってもらった。 取材・構成=松井進作 写真=小山真司、高原由佳、BBM 12年間で培った自分だけの投球術
──3度目の最優秀中継ぎ投手賞のタイトル獲得。さらには12年連続50試合以上登板、300ホールド達成と、記録尽くめの2019年シーズンとなりました。
宮西 本当にシーズンが開幕した時点ではまったくこの結果を考えられなかったというか、終わってみて「まさか」っていう感じですけどね。
──そう思うのはなぜ?
宮西 2018年のオフに左ヒジの手術をしてリハビリは順調だったんですが、4月早々に痛みが出てきてしまって。チームにもすごく迷惑をかけてしまったと思います。
──前半戦はずっと左ヒジの痛みを抱えながらの登板だったと。
宮西 そうですね……痛みがなかなか消えてくれなくて。その中で“一番痛くない”腕の角度を探しながら毎試合、それこそ1球ごとに変えながら投げていた感じです。そのせいで例年に比べて連投もあまりできませんでしたし、ほかのリリーバーにもかなりの負担をかけてしまったので申し訳なかったですね。そういう意味では、みんなに獲らせてもらったタイトルだと思っています。
──お話の中にも出てきた「1球ごとに腕の角度を変えられる」というのは宮西選手の大きな武器の1つでもありますが、実際には何パターンぐらいあるのですか。
宮西 何パターンとか、そういう感じではないんですよね。まあ、これは特技みたいなもので。それこそ・・・
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