週刊ベースボールONLINE

2022タイトルホルダーインタビュー

阪神・青柳晃洋インタビュー フロックじゃない真のエースへ 「去年とは違うバリエーションができたことで、抑える選択肢が増えた」

 

昨年初めて獲得したタイトルが勢いで獲ったものではないことを証明してみせた。2年連続での最多勝を獲得。そして負けない投手として勝率第一位と最優秀防御率まで手に入れ、紛れもない大エースとなった。しかし、すでに来年に向け課題をあぶり出し、3年連続の受賞へ向け走り出している。それがチームの勝利、ひいては18年ぶりの悲願につながると信じて。
取材・構成=椎屋博幸 写真=BBM

左打者への内角への投球などを進化させたことで2年連続のタイトル獲得になった


新しい攻め方が功を奏す


 熱望していた開幕投手を任された。絶対にいい投球をすると誓い、調整を続けた。しかし、直前に新型コロナに感染し離脱。青柳晃洋抜きで開幕を迎えたことで、チームはまさかの開幕9連敗と最悪のスタートを切った。その最悪の雰囲気を払しょくすべく戦列復帰したエースは、力の限り腕を振った。

──今年チームは優勝できなかったですが、個人タイトルは2年連続での受賞になりました。

青柳 もちろんチームが優勝できなかったのは悔しいです。その中で個人のタイトルを2年連続で獲得できたのは、昨年のタイトルがフロックではなかったということを証明できたのかな、と思っています。それもあり、2年連続で獲得できたのは素直にうれしいですね。

──後半戦で勝てない時期もありましたが、そのときは苦しい思いはしたのでしょうか。

青柳 7試合くらい勝ち星がつかず、苦しかったですね。前半戦が特によかっただけにファンの皆さんの声に応えられないことがつらかったです。

──青柳選手の中で前半戦は、何が一番よかったのでしょう。

青柳 去年よりは技術の部分でレベルアップできた点が多かったです。春季キャンプのときから取り組んできた高めのボールの精度だったり、左打者への内角の真っすぐだったりカットボールだったりを、練習したことが試合の中でそのまま出すことができたんです。また去年とは違う追い込み方だったり、抑え方ができたと思います。つまりバリエーションが増えたと思います。

──左打者のヒザ元にスーッと落ちていくボールなども今年はよく見ました。

青柳 去年までは外のツーシーム、外のスライダーという使い方をしていました。昨年はそれで最多勝を獲得しましたが・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

タイトルホルダーインタビュー

タイトルホルダーインタビュー

タイトルホルダーの喜びの声やタイトル獲得の背景に迫るインタビュー企画。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング