週刊ベースボールONLINE

惜別球人2016

引退の栗原健太が語る広島愛と東北愛 「どんなときでも真剣に野球に取り組んできた」

 

愛称は“コング”。山形県出身ながら、まるで南国育ちのような野性味あふれる顔立ちと豪快なバッティングで人気選手となり、広島の主砲を務めた。故障がつきまとったプロ野球人生。生まれ故郷・東北でピリオドを打ったが、その表情にはやり切ったという満足感がにじみ出ていた。
取材・文=富田庸、写真=桜井ひとし、BBM

2004年は90試合に出場して11本塁打とレギュラーに肉薄。オフには結婚し、公私ともに充実したシーズンとなった


東北で過ごしたラストイヤー


熱く優しいハートで多くのファンに愛された。長年過ごした広島に骨をうずめる覚悟もあったが、自らのプライドをかけて移籍を決断した。満身創痍の肉体にムチを打ちながら臨んだ最後の戦い。そこにピリオドを打った栗原健太が、穏やかな表情で現役生活を振り返っていく。

──引退会見を行ったのが10月1日ですから、すでに1カ月以上が経過しています。楽天の二軍打撃コーチ就任が決まっており、ご自身にとってはすでに過去の話かもしれませんが、あらためて引退に至るまでの経緯を聞かせてください。

栗原 ファームの公式戦が9月25日に終わったんですけど、引退を決めたのはその1週間くらい前ですかね。今シーズン、楽天にテスト入団したわけですけど、自分の中では「この1年」という決意を持ってやっていましたし、結果が出なければ……ということも当然考えていました。実際、一軍には一度も上がってないわけですから。やはり、一軍の戦力になれなかったことが、自分の中では大きかったです。

──現役を退くとなれば当然、ご家族にも話したと思います。

栗原 妻に打ち明けたのも同じタイミングだったと思います。僕には3人の娘がいるんですけど、楽天でプレーすることになって、小学生の上の2人は、広島の妻の実家に預けました。三女はまだ小さいので、妻と一緒に仙台に来て、3人で暮らしていたんです。家族離れ離れは寂しいんですけど、僕としてはこの1年が勝負だと思っていたので。

──ついてきてくれた奥様とは、どんな話をされたのでしょうか。

栗原 妻は「一生懸命やってきた姿はずっと見てきたし、私も悔いはないよ。お疲れ様」と言ってくれました。故障が多いプロ野球人生でしたから、妻には苦労させたと思います。

──現役を引退すると決めて、思い浮かんだことなどはありますか。

栗原 決めるまでは本当にいろいろ考えましたけど・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後14日間無料
ドコモSPモード決済、auかんたん決済限定

プレミアムサービスに登録すると、週刊ベースボールONLINEのすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

関連情報

惜別球人

惜しまれながらユニフォームを脱いだ選手へのインタビュー。入団から引退までの軌跡をたどる。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング