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2017ドラフト指名選手クローズアップ

DeNA8位・楠本泰史(東北福祉大・外野手) もがき苦しんだ末につかんだ野球人の心

 

打撃技術は申し分ない。日米大学選手権では首位打者、そしてユニバーシアードでも主砲として、手元で変化する外国人投手に対応した。しかし、右肩の故障を契機に守備では悩んだ。今だから明かせる苦悩の先にドラフト指名があった。
取材・文=高橋昌江

大学3年時から侍ジャパン大学代表に入り、楠本は四番として打線をけん引。どんな投手に対してもアジャストできるのは大きな強みだ/写真=田中慎一郎


 侍ジャパン大学代表の四番を務めた東北福祉大・楠本泰史(花咲徳栄高)は、DeNAからドラフト8位で指名された。夢の扉が開いたことに喜びを抱きながら、順位はシビアに受け止めている。

「上位指名だったら、それは良かったと思いますが、舞い上がることはないですし、この順位でもやっていけるところを見せたい。楠本を8位で獲れて良かったと思ってもらえるように活躍したいです」

 穏やかな口調に、覚悟が見える。楠本は花咲徳栄高(埼玉)の岩井隆監督から「大学で大きくなってから(プロに)行きなさい」と、恩師の母校・東北福祉大に送り出された。リーグ戦では1年春からコンスタントに安打を重ね、3年春は打率.438を残し、今春は打率.415で首位打者を獲得。3年から大学日本代表入りも果たし、今年は日米大学野球とユニバーシアードで全試合四番を担った。

 バットコントロールに自信を持つ。幼いころから父親と・・・

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ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフトで見事に指名を勝ち取った選手たちに焦点を当てる短期集中連載。

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