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2018ドラフト指名選手クローズアップ

ソフトバンク育成4位・中村宜聖(西日本短大付高・外野手) 「育成の星」を目指す。将来性抜群の右スラッガー

 

「育成」のホークスと言われて久しい。日本シリーズでは、甲斐拓也が育成選手出身者として初のMVPを受賞。練習環境が充実しており、スカウトの先見の明も見逃せない。今年も育成4位で、攻守走3拍子そろった大型外野手を補強した。
取材・文=岡本朋祐、写真=BBM

父が主将だった1992年夏の甲子園全国制覇を記念した石碑の前で、ソフトバンク・王球団会長[右]と工藤監督[左]からのサインボールを手に決意を新たに


プロへの目標を定めた「内川聖一杯」


 西日本短大付高の専用グラウンドの上には1992年夏、甲子園全国制覇を記念した石碑がある。中村宜聖はこの周辺の掃除をこの1年間、担当してきた。背番号3の部分には、偉大な父の名前が刻まれている。「自分も甲子園で全国制覇したい!! と考えながら作業を進めていました」。木々に囲まれており「落ち葉との持久戦ですよ」と、苦笑いを浮かべながらも、卒業まで任務を全うする。中村にはこうした地道な取り組みでも継続できる“力”がある。育成選手からプロ野球人生をスタートさせる現状において、最も必要な素質と言える。今年のドラフトでは育成枠を含めて計104人が指名を受けたが、中村は103番目にコールされた。

「育成4位なので、ここからはい上がっていくしかない。誰よりも一番努力して、1日でも早く支配下になるよう頑張る」

 明るく、前向きに語る姿は、父とそっくりだ。持ち前のパンチ力で、右打席から放たれる豪快な打撃も、しっかりと野球DNAが引き継がれている。同校の先輩でもある父・壽博さんは26年前の夏、甲子園で・・・

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ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフトで見事に指名を勝ち取った選手たちに焦点を当てる短期集中連載。

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