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2020ドラフト指名選手クローズアップ

ロッテ育成2位・小沼健太(BCL・茨城/投手) 151キロ右腕の人生を変えた運命の視察試合

 

189センチの長身からの最速は151キロ。潜在能力はピカイチであったが、今季の防御率は5点台……。創設2年目のチームとともにもがき苦しんでいた。大逆転の指名の裏には、運命とも言える試合で見せた“奇跡の投球”と地道な努力があった。

11月2日の指名あいさつ後、井口監督のサイン色紙を手に[写真=茨城球団提供]


 その瞬間、千葉で生まれ育った男は、“意中の球団”からの指名に、両手をたたいて喜びを表した。ロッテ育成2位。

「純粋にうれしかったです。地元の球団で小さいころから試合を見てきました。子どものころのあこがれの投手は小林宏之さん。高校時代も友人と一緒にマリンスタジアムに行き、応援していました」

 喜びをかみ締めていた小沼健太の携帯電話に、一本の電話が入った。

 受話器の向こうは、小林宏之氏だった。小沼が高校を卒業した2017年に入団したBC武蔵(現・埼玉武蔵)の監督だったのが、小林氏だった。早くから小沼の潜在能力を評価していた小林氏は、ロッテからの指名を自分のことのように喜んだ。

「小林さんから『おめでとう!』と言葉をいただきました。うれしかった。BCリーグに来て良かったと思いました」

 千葉県旭市出身。東総工高では3年夏にはエースナンバーを背負うも、千葉大会4回戦で敗れた。長身投手ではあったが、高校時代は無名と言える存在だった。

 しかし、「子どものころからプロ野球の世界で活躍することを夢見ていた」という小沼は・・・

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ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフト指名選手クローズアップ

ドラフトで見事に指名を勝ち取った選手たちに焦点を当てる短期集中連載。

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