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Vol.8 石田健大[法大・投手]

 

山崎福也(明大)、島袋洋奨(中大)とともに左腕BIG3と目されているのが、この石田健大(法大)。甲子園実績はなく、その点ではほかの2人に後れを取るが、大学で存分のキャリアを積んできた。まだ好不調の波を感じさせるが、安定感を手にすればさらに手強い投手となりそうだ

投球術向上にはカーブの精度が必要


 1年秋には3学年上の三上朋也(現横浜DeNA)に次ぐ2回戦の先発として3勝、2年時にも2学年上の三嶋一輝(現横浜DeNA)に次ぐ先発として2シーズンで6勝を挙げ、秋のリーグ優勝に貢献。3年時には船本一樹(JX-ENEOS入社予定)と左右の両輪を形成し、春に4勝をマークし、チームをけん引した。だが、これまでの活躍を思えば、2勝に終わった昨秋のピッチングは物足りないと言わざるを得ない。では、具体的にどこが問題なのか。細かく分析していきたい。

 まず投球フォーム(9.0点)だが、まだ投球動作にリズムができていない。プレートを踏み、右足を上げ、軸足に体重を乗せる。この一連の動きにばらつきがあるため、良い球と悪い球の差が出てしまうのだ。つまり、リリースポイントが一定ではない。左腕の振りにはシャープさがあり、それを生かすには一連の動きを会得すること。そうすれば、強いリストを駆使した左腕の振りを有効に使えるはずだ。

 ストレート(8.5点)は常時145キロ前後を出し、その最速は2年春に150キロと大台に乗った。指に掛かった球は目を見張るものがあり、左投手特有のキレを見せる。好調時には手のつけられない球を投げ込む。今後はその精度を高めることができるか。その一点に尽きる。

 変化球(9.0点)は・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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