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Vol.35 高橋拓巳(桐蔭横浜大・投手) 先発、救援もこなせる貴重なサウスポー

 

激戦区・神奈川大学リーグを今春、2季連続で制した。高橋拓巳は13試合中8試合に登板して5勝を挙げ、イニング数は62回2/3とまさにフル回転の活躍。どんな場面でも引き受けるタフネス左腕の活躍の場はますます広がるはずだ。


 前橋育英高時代には2年春のセンバツ甲子園に出場した左腕。桐蔭横浜大では1年秋にリーグ戦デビューを飾り、年を重ねるごとに順調に階段を登ってきた印象を受ける。今春の全日本大学選手権では初戦で初出場初優勝を遂げた中京学院大に3失点で敗戦投手となったが、ポテンシャルの高さを感じさせる投球も見られた。左投手が不足する球団、中継ぎが手薄な球団などはドラフト指名を検討する素材だろう。いずれにしても、秋のシーズンまでスカウトたちはチェックする必要がある。

 投球フォーム(8.5)は走者がいない状況でもセットポジションからモーションに入る。右足の引き上げ方が良く、バランスも良い。顔がブレないので、リリースポイントは一定になっている。課題を挙げるとすれば、威圧感に欠ける点。まだ重心が高いので、もう少し下半身の力を使った投げ方を覚えてほしい。

 最速で140キロ台後半を計測するストレート(8.0)は球威十分。先発時には130キロ台後半となるのでコンスタントに140キロを超えてくれば面白い。あとは球速以上に打者に速く感じさせるために、キレを磨くこと。きれいな縦の回転をかけることを意識して普段の練習から取り組んでもらいたい。

 変化球(8.5)は・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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