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Vol.10 三浦銀二(福岡大大濠高・投手) 連投が可能で冷静な対応力。上のレベルでは救援に適性

 

昨秋の九州大会で初優勝。福岡大大濠高は1991年春以来のセンバツ出場(選考委員会は1月27日)が確実視されている。センバツへの投手の原動力は公式戦全13試合を一人で投げ切ったタフネス右腕・三浦銀二。精神面も充実している。


 福岡大大濠高では1年秋からベンチ入りし、昨秋からエースナンバーを背負った右腕。昨年10月のドラフト会議では、阪神から4位指名された濱地真澄と同様、本格派投手として今後の伸びしろを感じさせる。明治神宮大会では強打の明徳義塾高相手に4安打完封勝利を挙げるなど、大舞台でもしっかり結果を出した。各球団のスカウト陣は、出場が確実視されるセンバツをはじめ、最後の夏までマークを続ける素材だろう。

 投球フォーム(7.5)はオーソドックスな上手投げ。テークバックが小さく、打者にギリギリまで腕の振りを見せない形がいい。下半身主導で投げられているので、球持ちも良い。高校生としての完成度は高い。クセのないフォームなので球数が多くなっても球威は落ちにくい。連投も問題なくこなせる。

 140キロ台中盤を計測するストレート(7.0)は、今後さらに球威が上がってくるだろう。指のかかりが良いときと悪いときの差があるので、リリースで力を伝える動きを一定にしていけば、平均球速で140キロをマークできるようになる。変化球(7.0)はカーブ、スライダーが主体。100キロを切るカーブは打者の目線を上げることができるので有効だ。スライダーは横に滑り、カットボール気味の変化を見せる。両コーナーにきっちり制球できるように、日々のブルペンから意識をして取り組んでほしい。チェンジアップも投げているので、決め球として使えるような精度にしてもらいたい。左打者の外に逃げていく球になるので、バリエーションが増える。

 制球力(7.5)は右打者の内角にも思い切って投げ込める点は評価できる。まだコースが甘い部分があるので・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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