今春のセンバツで猪田和希は「打てる捕手」として注目を浴びたものの、初戦敗退に終わった。甲子園初安打も記録できなかったが、1試合でスカウトの評価が下されてしまうことはない。夏まで、調査が続くことになりそうだ。 中学時代から全国大会に出場するなど、大舞台で経験を積んできた。今春センバツでは無安打に終わり、チームも初戦敗退を喫したが、今後の成長が楽しみな素材である。本職は外野だったが、昨秋の新チームから捕手にコンバート。強肩を生かした守備にも定評があり、今後はリード面が課題となる。各球団のスカウト陣は、最後の夏まで追いかけることになるだろう。
打撃フォーム(8.0)は小刻みにバットを動かしながらタイミングを取る。すり足で打つので、目線がぶれないのはいい。インパクトで強く振れるのも持ち味で、軌道もシャープ。右方向への長打も打てるタイプだ。欲を言えば、軸足となる右足にしっかりタメを作れるようにしてほしい。そうすることで、さらに飛距離はアップする。
選球眼(7.5)は悪くはないが、前に突っ込んで打ちにいくシーンがあった。その際には低めの変化球の見極めが難しくなるので、我慢して球を呼び込むことが必要だ。主軸として打ちたい気持ちが強いのはいいが、四死球をきっちり選ぶことも覚えてほしい。
昨年の新チームから始めた捕手の守備力(8.0)は非凡なものを感じさせる。遠投は110メートルを投げるなど、強肩が一番の魅力だ。捕球から送球への動作も素早いので、今後も長所を伸ばしていってほしい。ワンバウンドになる変化球を体で止める・・・
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