早大・有原航平を筆頭に多くの本格派右腕が存在する2014年ドラフト。その中で注目したいのがこの長友昭憲(東海大)である。
実績には乏しいものの、その直球は抜群のスピードを誇る。
首都大学リーグの“隠し玉”の胸の内に迫った。 スピードを生み出す腕の振りと下半身 誰よりも速い球を投げたい――。スピードにとことんこだわっているのがこの長友昭憲だ。東海大望洋高時代、147キロ右腕として注目された長友は昨年8月、JFE東日本とのオープン戦で154キロをマークした。リーグ戦では昨年の横浜市長杯争奪関東地区選手権大会2回戦(対創価大)で151キロを記録している。
長友のスピードを生み出しているのが、自他ともに認める腕の振りの強さ。そしてこれを支える270キロの背筋力と強じんな下半身だ。特筆すべきは68センチと女性のウエスト並みの太腿で、長友は「私服のズボンを探すときに苦労します」と笑うが、この安定した“土台”があるから、腕を全力で振ることができるのだろう。ちなみに50メートル5秒9と快足も誇る。足の速さは持って生まれたものと言われるが、速い球を投げる肩も天分によるところが大きいという。長友は「小学4年のときには外野からホームまでノーバウンド返球ができた」の才を授かったわけだ。
ただ173センチと投手としては上背には恵まれていない。長友は「正直なところ、もっと背があったら……とはよく思います。上背がないと上から下への角度がつけられないですし」と話す。そこで磨いているのが横の角度だ。「プレートの右端を踏み、右打者のアウトコースへと、対角線に投げるようにしている」という。長友のストレートは「ややナチュラルにスライドする」ため、これがより有効になる。一方、左打者に対しては「右打者と同じ攻め方だと長打を食らう可能性もあるので、投げ方を工夫してボールを
シュート回転させ、外に投げるようにしています」。速いだけでなくボールが動く。これも長友の持ち味だ。
体の使い方を頭と体で理解する 昨年までタテとヨコの2種類のスライダーも武器としていた。しかし今年に入って「まず・・・
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